2006年9月7日(木)「しんぶん赤旗」
東アジアの平和で意見交換
志位委員長、韓国国会議長と会談
【ソウル=中村圭吾】韓国を訪問中の日本共産党の志位和夫委員長は六日午後、韓国国会の林采正(イム・チェジョン)議長と会談しました。志位氏は同日、国民中心党の辛国煥(シン・グックァン)代表、民主党の韓和甲(ハン・ファガプ)代表とそれぞれ会談しました。著名な歴史学者の姜萬吉(カン・マンギル)高麗大名誉教授、趙珖(チョ・グァン)高麗大文科大学学長や延世大学の学生・院生らと対話するなど、終日、各界との交流を広げました。
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国会の議長執務室を訪問した志位氏を、林議長は「日本共産党の志位委員長にお会いできて非常にうれしい」と歓迎。志位氏は「議長にお会いできて光栄です」とあいさつし、握手を交わしました。
林議長が「志位氏の初訪問が、有意義な滞在になり、訪韓の目的が達成されるよう願っています」と述べたのに対し、志位氏は、「韓国のすべての政党と会談することになりましたが、今後、私たちと韓国の政界全体との交流の道が開けることを願っています」と説明。同議長は「アジア政党国際会議に参加するため、韓国を初訪問されたが、それ自体がアジアのさまざまな政党関係、政治が発展している裏づけだと思う」と応じました。
志位氏が五、六の両日、西大門刑務所歴史館を訪問し献花したことを紹介すると、林議長は「感無量です。国民を代表して感謝したい。その行為は韓国の国民にとってなぐさめとねぎらいを感じます」と語りました。
さらに、林議長が西大門を訪れた目的を尋ねたのに対し、志位氏は「日本の植民地支配への反省とともに、私たち自身が犠牲者だったということから、ともにたたかった朝鮮の愛国者に対する追悼と連帯という二つの思いがあります」と語りました。林議長は「日本がこういう立場をとるならば、東アジアの緊張が緩和し平和がすすむでしょう」と述べました。
志位氏と林議長は、東アジアの平和の共同体をつくる上で歴史問題の解決が重要であり、また北朝鮮問題の解決が重要だとの意見を交換しあいました。志位氏は、北朝鮮による拉致問題、核問題と過去の清算の問題を「日朝平壌宣言」に基づき包括的に解決する必要があると強調しました。
林議長は、日本共産党が資本主義のあとにめざす社会はどのようなものかと質問。志位氏は、これに答えました。
最後に両氏は、今後も機会がある時に交流を続けましょうと述べ合い、なごやかに会談を終えました。
訪問にあたり志位氏は、日本三大祭の一つである祇園祭を西陣織りで織り上げた織額を同議長に贈呈しました。