2006年8月30日(水)「しんぶん赤旗」
医師不足解消どうしたら
山下・堀内参院候補が調査
兵庫・但馬
日本共産党の山下よしき参院比例候補(元参院議員)と堀内照文参院兵庫選挙区候補は二十九日、兵庫県但馬地域の医師不足問題で現地調査に入りました。二日間の日程で、同地域の公立病院を訪ね、懇談します。
初日は、香美町の村岡病院と香住総合病院、新温泉町の浜坂病院を、大沢辰美前参院議員、林信一郎党衆院近畿ブロック事務所副所長、地元自治体の党議員らと訪ねました。
村岡病院では石田長次院長らが応対。石田院長は、「医師が六人から四人に減った。二十四時間救急対応が必要なので、週七十時間の勤務を『医療を支えるのは医師の使命』という思いに支えられてやっている。慢性疲労が蓄積して、いつまで続くかわからない」と不安をのべました。
浜坂病院の古澤康之院長は、「大学病院の医師派遣機能がなくなり、多くの医師が大病院、都市部、開業医に流れている」と、医師の偏在を社会的に正す必要性を指摘。豊岡病院を中核として、他の病院を“サテライト(衛星)”とする機能分担論については、「態勢がさらに縮小されて救急医療に対応できなくなると思う。仕事もさらにハードになって医師が来てくれないだろう。鳥取に行く方が便利なので、豊岡に行けとは言いにくい」と実情を話しました。
香住総合病院の浦邊啓太院長も、「研修制度が変わったため、研修医は都市の大病院に集中している」と今の研修制度を批判しました。
山下氏は、「地域医療の集約化は、国の地方切り捨て政治の中にあります。住民が安心して住み続けられるよう、地域医療を応援する国政実現のためにがんばります」と決意をのべました。