2006年8月30日(水)「しんぶん赤旗」
米、きょう未臨界核実験
【ワシントン=山崎伸治】米エネルギー省が三十日に、今年二回目で一九九七年七月の開始以来通算二十三回目となる未臨界核実験「ユニコーン」をネバダ実験場で実施することがわかりました。地元紙ラスベガス・サン(電子版)など現地メディアが二十八日、報じました。
未臨界核実験は、地下核実験が凍結されているもとで、「米国の核兵器の安全性と信頼性を維持するため」として実施されています。今回の実験を行うのは、ニューメキシコ州にあるロスアラモス国立研究所です。
米エネルギー省核安全保障局ネバダ現地事務所が発行するニューズレター「サイトラインズ」二〇〇五年十二月号、〇六年一月号によると、「ユニコーン」は二〇〇二年から始まった「スタリオン」と名づけた連続実験の「最高点」との位置づけです。この連続実験では、地下に掘られたトンネル内の施設で、火薬による強力な爆発でプルトニウムを圧縮し、データを収集してきました。
従来はネバダ実験場のU1a施設にある横坑を使っていましたが、「ユニコーン」では初めて縦坑を使用。そのために〇二年から特別の実験施設を同実験場のU6c施設に建設し、要員の訓練を行ってきたとしています。
同ニューズレターによると、ユニコーンに続いて「簡単な実験」が二〇〇七年にU1a施設で計画されています。