2006年8月23日(水)「しんぶん赤旗」

三井生命

遺憾の意を表明

「渡邉過労死裁判」 原告主張に沿い和解


 三井生命にたいし、遺族が当時同社高松支社丸亀営業所長だった渡邉一洋さん(当時三十二歳)が過労死した責任と謝罪を求めた「三井生命・渡邉過労死裁判」で二十二日、原告と被告の会社との間で和解が成立しました。

 渡邉さんは二〇〇〇年八月二十七日、虚血性心疾患で急死。遺族が、連日過重な労働を強いられたことによる過労死だとして、〇二年五月に労災申請し、〇三年四月、真相究明とともに、会社の責任と謝罪を求めて大阪地裁に提訴。〇三年十二月に労災認定されましたが、会社は労災として認めず、業務上災害見舞金の支給を拒み、三年四カ月にわたって協議してきました。

 和解内容は、和解金および業務上災害見舞金規定に基づく特別見舞金を支払うことを明記。会社が「渡邉さんが労災として認定されたことを重く受け止め、労務管理が不十分だったことに遺憾の意を表明」しました。また、労基法など関連法令・通達を順守し、従業員の労働時間管理・健康管理体制の充実に必要な措置を継続的・計画的に努めることを明記し、原告の主張に沿った内容になりました。

 三井生命・渡邉一洋さん過労死裁判を支援する会は浦野弘会長名で「和解内容が、すべての職場で教訓として生かされるための運動をいっそう広げていく」との決意をこめた談話を発表しました。


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