2006年8月22日(火)「しんぶん赤旗」

高レベル放射性廃棄物最終処分場

奄美に誘致の動き

住民に知らせず2度説明会


地図

 原発の使用済み核燃料を再処理する際に出る高レベル放射性廃棄物の最終処分場の誘致をめぐって、鹿児島県の奄美大島にある宇検(うけん)村が二度の説明会を開いていたことが、二十一日までにわかりました。

 最終処分場については、原子力発電環境整備機構(原環機構)が、全国の自治体にたいして、建設候補地の公募を二〇〇二年から始めていますが、現在のところ申請は一件もありません。

 村によると、説明会が開かれたのは六月二十二日と七月十二日。村長と村幹部、村議、商工会役員、建設業者幹部が、原環機構の担当者から、施設の概要について説明を受けました。(宇検村には日本共産党の村議はいません)

 原環機構から配られた資料には、公募に応じた場合に、「文献調査」の名目で年間約二億円、「概要調査」の名目で年間二十億円などの支援策があることが記載されていました。

 説明会を開いたことについて、宇検村の松井富彦総務課長は「財源確保のために企業誘致をしなければならない。いろんな企業のなかの一つとして、処分場の内容について勉強しようということだ。公募に応じるかどうかは白紙の状態だ」と話しています。

 原環機構は、「応募があるまではコメントは差し控えたい」としています。

住民と一緒に反対運動へ

 日本共産党の島長国積(しまなが・くにせき)奄美地区委員長の話 説明会のことについて住民は何も知らされておらず、驚いている。豊かな自然がある奄美大島に、核のゴミを持ってくることは絶対に許せません。日本共産党として、村長に申し入れをするなど、住民と一緒に反対運動を進めたい。


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