2006年8月20日(日)「しんぶん赤旗」

生徒の評価で授業改善

教研集会

学校づくり実践交流


 教育研究全国集会は三日目の十九日、埼玉県内で二十八の分科会が開かれ、活発な話し合いが行われました。「学校づくりへの子どもの参加、父母・教職員・地域の共同」分科会では、子ども、父母、教職員が力を合わせた学校づくりをすすめている取り組みが報告され討論。埼玉県立志木高校の教師・Kさん(52)は、生徒による授業評価の取り組みを報告しました。

 昨年度、県内でいっせいに学校評価システムがスタート。同校では、生徒も参加しての授業評価を位置付けました。実施を前に、生徒とともに、三者協議会で有名な長野・辰野高校の見学も。「生徒による授業評価は授業改善だけに使うという前提」で始めました。

 全校生徒へのアンケートは、「授業の内容はわかりやすいですか?」「板書や資料、教員の説明などはわかりやすいですか?」など七項目、教科ごとに集計結果を公表しました。十月末、生徒・保護者・教職員の三者などで構成する学校評価懇話会を開催し、年末には授業改善のための全クラス討論。「どうなるかと不安でしたが、最後にクラスの学習目標を決めるまでに至りました。特に三年生は、とても真剣に討論していて、『目頭が熱くなった』という担任もいました」。二回目の懇話会では、居眠りやチャイム着席などのマナーにしぼって議論しました。

 Kさんは「教職員は子どもたちの評価をまじめに受け止めて対応しています。『教室が広くて声が聞こえない』といわれてさっそくマイクを使ったり。簡単なことはどんどん変えている。そんな姿は信頼を得ると思います。授業改善運動を教職員、生徒、保護者全体に広げていきたい」とのべました。


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