2006年8月12日(土)「しんぶん赤旗」
未組織労働者
“組合が必要”8割
労組 2割が加入意思
全労連など調査
労働組合に入っていない労働者の約80%が組合の必要性を感じ、20%が加入してもいいと考えている―労働運動総合研究所と全労連による共同調査「労働組合の活動実態と課題と展望」の最終報告で、こんな意識実態が明らかになりました。
全労連組合員の身近にいる未組織労働者六百五十八人のアンケート調査をまとめたもの。非正規職員が約半数で、三十代が最も多く28%、次いで四十代が27%でした。
それによると、労働組合を「必要」と答えたのは46・4%。「どちらかといえば必要」と答えた人を合わせると77・7%にのぼりました。「あまり必要と思わない」「ない方がいい」と答えたのは計6・9%でした。
組合に「すぐにでも加入したい」と答えたのは3%、「機会があれば加入したい」7%、「関心があり、加入を検討してもよい」10%で、最大で二割が加入を考えていることも分かりました。
未加入の理由は、「加入をすすめられたことがない」が20%で、次いで「組合活動に時間をとられたくない」20%、「魅力を感じない」19%、「正規職員でないと入れない」14%の順。「働きかけ方や組合加入の条件等を変えることで、組合加入の余地があることを示している」(報告書)としています。
また、組合役員へのアンケート調査(有効回答八百十五人)では、非正規労働者の組織化の必要性を感じている組合は八割近いものの、組織化の具体的計画を持っているのは23%どまり。「未組織労働者の加入意思にどうこたえるかが、実践的課題として提起されている」(同)と分析しています。
共同調査ではこのほか全労連組合員への調査もおこないました。(有効回答四千六百八人)
組合員の72%が組合は「役に立っている」と回答。50%は組合活動に積極的に参加し、54%は組合活動に意見が反映していると考えています。
職場や仕事に関する不足・不満のなかで最も多かったのは「賃金」に関する不満で48%。次いで「仕事の内容・進め方」38%、「人事・評価」34%の順でした。