2006年8月8日(火)「しんぶん赤旗」

ボリビア制憲議会発足

大統領 「国の再建へ差別なくす」


 【メキシコ市=松島良尚】南米ボリビアの首都スクレで同国の百八十一周年独立記念日の六日、七月の選挙で選出された制憲議会の開会式が行われました。同議会発足を祝って、三十六の先住民による約三万人のパレードも実施されました。

 あいさつに立ったモラレス大統領は、新憲法を通じ、「われわれはたんなる改革ではなく、ボリビアの再建をめざす」と強調。先住民らが差別され、一部特権層が支配する「植民地の暗黒の歴史を変えよう」と呼びかけました。

 続いてガルシア副大統領が、制憲議会の課題として、(1)政治的不平等の克服と多民族国家の建設(2)地域共同体に基礎を置く統治(3)一次産品輸出から資源を活用する工業化への経済構造の変革(4)地方自治の拡充と国の団結―の四点をあげました。

 制憲議会発足は、モラレス大統領の公約ですが、一九九〇年代初めから先住民や農民らの運動が目標に掲げ、社会運動が発展する中で国民的な要求になっていました。

 新憲法草案には、先住民の権利擁護や天然資源の国有化など、同国の今後の変革にとって重要な規定が盛り込まれる見通しです。制憲議会(定数二百五十五)は、与党・社会主義運動が百三十七議席、第二党で中道右派の野党・民主社会勢力が六十議席を占めています。三分の二以上の賛成で一年以内に新憲法草案を提案し、草案は国民投票に付されます。


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