2006年8月4日(金)「しんぶん赤旗」
「日の丸・君が代」強制反対
公正判決求め3万人署名
東京地裁 予防訴訟すすめる会提出
東京都教育委員会を相手に「君が代」斉唱の義務はないとして訴えている裁判(予防訴訟)の原告らでつくる「『日の丸・君が代』強制反対予防訴訟をすすめる会」は三日、東京地裁に「公正な判決を求める要請署名」を三万六百十六人分提出しました。
この裁判は、都教委が二〇〇三年に「日の丸・君が代」を強制する通達を出したことに対し、四百人をこえる教職員が起立・斉唱・伴奏の義務はないことの確認と精神的苦痛への賠償を求めて起こしたものです。〇四年に提訴し、今年三月に結審。九月二十一日に判決が予定されています。
提出前の集会で弁護団の澤藤統一郎弁護士は、憲法・教育基本法をよりどころに強制は許されないという一点で、不起立で処分された人もそうでない人も一緒にたたかっている訴訟の意義を強調。政府の教育基本法改悪案について「そのときどきの(国会の)多数派が教育の内容を牛耳ることができるようにするものだ」とし、「この訴訟の判決次第では改悪勢力への重いくびきになりうる。厳しいがやりがいのある運動だ」と訴えました。
提出にあたって同会は「通達は教職員の思想・良心の自由を侵すだけでなく子どもたちの思想・良心の自由も侵す」との声明を発表。今後も、ホームページなども活用して署名を訴えていくことにしています。