2006年8月3日(木)「しんぶん赤旗」

病院襲撃 空爆も再開

レバノン側死者828人に

イスラエル軍


地図

 【カイロ=松本眞志】イスラエル軍地上部隊は二日、約六千人規模の兵力でレバノン南部を攻撃し、ブライダなどを制圧しました。サイダ近郊ではレバノン軍の駐屯地を空爆し、レバノン兵三人が死亡しました。

 南部のカナでは、イスラエル軍の爆撃で犠牲になった民間人五十二人の合同葬儀が二日に予定されていましたが、周辺地域が再び空爆されたため延期されました。

 これに先立ちイスラエル軍空挺(くうてい)部隊は一日夜から二日早朝にかけ、シリア国境に近いレバノン東部バールベックにある病院をヘリコプターで急襲。子ども四人を含む十九人が死亡し、多数が負傷しました。

 イスラエル紙ハーレツ二日付によれば、同病院はヒズボラ支持者が運営しているといいます。

 イスラエル軍は二日、レバノン南部での四十八時間の「空爆停止」期間が切れたことを受け、大規模な作戦を展開しました。同軍はすでに一日夜、期限を待たずに東部や南部スールを空爆しています。

 オルメルト・イスラエル首相は二日のロイター通信とのインタビューで、ヒズボラの脅威がなくなるまで停戦するつもりはないと主張。レバノン南部に展開される予定の「国際部隊」に対し、ヒズボラの武装解除を求めた二〇〇四年の国連安保理決議を履行する権限を持たせることに期待を示しました。

 レバノン政府の救援機関HRCは、イスラエルによる攻撃開始以降、レバノン人八百二十八人が死亡、三千二百人が負傷したと公表しました。イスラエル側は五十四人の死亡が伝えられています。


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