2006年8月1日(火)「しんぶん赤旗」

京都市職員の犯罪行為多発

市議会委が集中審議

背景に特定団体推薦の選考採用 共産党追及


 覚せい剤取締法違反や生活保護費の詐欺容疑など多発する京都市職員の犯罪行為について京都市議会は三十一日、臨時の厚生委員会を開き、逮捕者が続出する環境局と保健福祉局に対する質疑を行いました。厚生委員長を務める日本共産党の西野佐知子市議が招集し開かれたものです。

 高橋修・環境局長と西村京三・保健福祉局長が事件について報告し、謝罪しました。

 日本共産党の妹尾直樹市議は、犯罪行為の原因究明がなければ不祥事根絶に向けた対策は取れないと指摘。五年前、市職員が大阪で覚せい剤を買い付け、職場内で売買まで行っていた事件について、党市議団が徹底的な調査と再発防止を求めたにもかかわらず、パネル展示や研修程度にとどまったことが今回の事件につながっていると批判しました。

 また、事件の背景について、桝本頼兼市長がマスコミ報道で、バブル期に同和地区の人に甘い「選考採用」を行ってきたと発言したことについて質問。問題をバブル期の採用だけに限る市長発言は事実をねじまげるものと批判し、懲戒免職を受けた職員まで再雇用するなど「特定団体の推薦で、公務員の資質に欠けるものまで選考採用してきたことが犯罪の背景にある」と指摘しました。

 加藤あい市議が、生活保護受給者の通帳から約五百万円を引き出していた北区の元ケースワーカー(51)の事件について質問。同職員が東山区で生活保護受給者の住宅敷金を紛失するなどの不祥事を起こし、市が告発したのち一年四カ月も同じ職に就かせる市の異常な対応について指摘し、同職員が部落解放同盟役員であり、市が特別扱いしてきたことは否定できないと批判しました。

 井上健二市議は、憲法や地方自治の精神にもとづき職務を行うことを強く求めました。

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