2006年7月31日(月)「しんぶん赤旗」
天下りに批判集中
JR西事故 報告会で遺族ら
大阪
昨年四月の福知山線脱線事故で、JR西日本は、四回目の犠牲者の遺族・負傷者への報告会を兵庫県伊丹市で開いたのに続いて、三十日、大阪市で非公開で開催しました。
午前中に行われた遺族への報告会には四十遺族七十六人が参加。山崎正夫社長ら同社幹部のほか、引責辞任後グループ会社に天下りした当時の鉄道本部長ら三人が出席しました。
天下り人事に対し「高給を取らずにボランティアで働いてはどうですか」「遺族担当の一社員になってほしい」など批判が集中したといいます。しかし、同社は天下り人事を撤回しませんでした。原因究明が進んでいないことへの不満や、同社が吹田市に事故資料展示施設をつくるとしていることについて、「尼崎市につくってほしい」という声が出されました。
遺族の上田誠さんは「遺族の前に一度も出ず、おわびの一言もなく隠れるように退職した人たちが天下りだなんて…。遺族がこの一年どんな思いでいたか。一軒一軒遺族の家を回って『私、天下りしました』と言ってほしかった」と憤ります。
藤崎光子さんは「JR西は天下りした人たちのことを優秀だとか必要だとか言いますが、どこが評価できるんですか。全員の天下り人事を撤回してほしい」と怒りを語っていました。