2006年7月30日(日)「しんぶん赤旗」

高金利引き下げよう

日韓のサラ金被害者250人

京都で行動


 「アイフルは利息制限法を守れ」「過払い金を今すぐ返せーっ」。京都市の繁華街、烏丸五条の交差点に近いサラ金大手のアイフル本社前で二十九日夕、「高金利を引き下げよう」と書かれたノボリが林立するなか、サラ金被害者ら約二百五十人の抗議の唱和が響きました。

 デモ行進に先立ち、市内の京都商工会議所で、「高金利引き下げ京都大集会〜京都からアジアの債務奴隷問題を告発する〜」が開かれました。主催は高金利引き下げ全国連絡会ら九団体。韓国でサラ金問題に取り組む韓国民主労働党経済民主化本部の李善根本部長の基調講演、日韓の多重債務被害者による体験報告、パネルディスカッションなどが行われました。

 パネリストとして出席した日弁連上限金利引き下げ実現本部の宇都宮健児本部長代行は、秋の臨時国会に向けた金利引き下げの法案化作業の一方、引き下げを骨抜きにする「特例」や金利問題の先延ばしを求める自民・公明内“抵抗勢力”の激しい巻き返しを指摘。「例外なき引き下げを実現するためには“抵抗勢力”の三倍、四倍の運動が求められている」と訴えました。

 基調講演をした李氏は、一九九八年に韓国で金利規制が撤廃されて貸金業者が十五倍に増えたこと、その後、金利規制が復活しても実際の金利が年60%台に達していること、過重債務者が韓国総人口の10・58%、約五百万人にのぼっていることなどを紹介しました。

 日本同様、貸金業者の厳しい取り立ての体験を報告した韓国の被害者(52)は、ハングルで「高金利のない社会を」と書いたパネルを掲げて行進に参加。「これだけの規模の取り組みは韓国にはまだありません。世界に広げないといけない大事なことだ。韓国でもだんだんと広げていきたい」と語りました。


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