2006年7月22日(土)「しんぶん赤旗」
ベネズエラ共産党大会始まる
日本共産党代表が参加
【カラカス=松島良尚】チャベス政権を支える与党連合の一つ、ベネズエラ共産党(PCV)の第十二回大会が二十日、約千人の代議員と三十数カ国の外国党・組織の代表が出席し、首都カラカスで始まりました。
開会総会では、第五共和国運動をはじめとする与党各党の幹部や国会議員、カラカスの市長らが紹介され、「ボリバル革命の推進を」「国民の権力を擁護しよう」との唱和が続く熱気に包まれました。大会は四日間の予定です。
党中央委員会を代表してあいさつに立ったカレラ議長は、ボリバル革命の進行とそこでの党の役割を想起し、「PCVは、もう力尽きた、死んだといわれてきたが、この大会はわが党が生き生きと存在し、たたかっていることを示している」と述べました。
続いてあいさつにたったランヘル副大統領は、ベネズエラが過去になかったような歴史的転換期を迎えていると強調。チャベス大統領が再選をめざす大統領選(今年十二月)で有権者の過半数に当たる一千万票を獲得しようと呼びかけました。
また同副大統領は、PCVが道義的・思想的たたかいの教訓を示してきたと述べ、外遊中のチャベス大統領のメッセージを紹介し、「私も大統領もPCVを信頼している」と強調しました。
同党は一九三一年創立。チャベス政権発足時から政権支持の立場をとり、与党連合としてたたかった昨年十二月の国会選挙で七議席(定数一六七)を獲得しています。
大会の議題は、綱領改正と当面の政治路線、行動計画についてです。
今回のPCV大会には、初の日本共産党代表として神田米造書記局員(国際局次長)と菅原啓国際局員が参加し、日本共産党中央委員会のメッセージを手渡しました。
メッセージは、「南米では、米国の政治的、経済的支配からの自立、新自由主義政策の転換を掲げる進歩的な政権の成立が相次いでいます。こうした巨大な社会進歩の流れは、大陸全体に『面』をなして広がっています。私たちは、その流れのなかで重要な役割を果たしているベネズエラの革命過程の前途に注目しています」と強調。
「ベネズエラの革命は、大統領選挙や国民投票などで国民の多数の支持をえて、政権を維持し、教育、社会福祉、農業などの分野で、国の資源や富を国民全体のものにする改革のプログラムを次々と実行に移してきました。選挙による変革という方向はいまや、ラテンアメリカ全体に共通する特徴となっています」と述べています。