2006年7月20日(木)「しんぶん赤旗」
政治の大激動のなか政党の値打ちが試される
党創立84周年記念講演会
政党としての大道を歩む日本共産党
志位委員長が講演
日本共産党は十九日、東京都千代田区の日比谷公会堂で党創立八十四周年記念講演会を開きました。「きょうは共産党の歴史や政党のあり方、何がほかの党とちがって、何をがんばろうとしているのか聞きたい」(私立大学二年生の男性)などの期待を胸に、約二千人が参加しました。講演会の模様はCS通信やインターネットを通じて全国に中継。志位和夫委員長が「政党としての大道を歩む日本共産党」と題して講演しました。
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講演会は、広井暢子常任幹部会委員の司会で進行。いっせい地方選、参院選の二大政治戦を来年に控え、井上さとし、紙智子、谷川智行、春名なおあき、山下よしきの各参院比例候補、田村智子参院東京選挙区候補があいさつしました。
志位委員長は、記念講演の冒頭、北朝鮮によるミサイル発射問題について、国際ルールなどを破る北朝鮮の無法行為をきびしく批判した日本共産党の立場をのべ、「冷静で道理ある外交的解決をはかるために、ひきつづき力をつくす」とのべました。
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志位氏は、第二回中央委員会総会が明らかにした政治の“流れの変化”が全国で奥深く広がっていることにふれながら、「政治の大きな激動が起こり始めているもとで、政党の値打ちが深いところから試されている」と強調。日本共産党はそもそもどういう政党かについて、(1)自民党政治を根本から変える綱領を持つ党(2)草の根の力で政治を動かす党(3)国民に依拠した財政活動をすすめる党(4)戦前・戦後の一貫した歴史をもつ党(5)自主独立の立場で国際連帯をすすめる党―の五つの角度から縦横に語りました。
このなかで志位氏は、日本共産党の綱領がただそうとのべている異常なアメリカいいなり政治、「ルールなき資本主義」について、いまやだれもがこの異常な現実に目をつぶるわけにはいかなくなったと指摘。しかし、自民、民主、公明の各党は、日米安保条約、大企業中心主義という悪政の根源には手をつけられず、打開の展望をしめせないことを明らかにしました。そうした諸党との対比で、日本共産党は、自民党政治を根本から改革する展望を掲げ、さらに資本主義をのりこえた未来社会をも展望していることを力強く紹介しました。
また、草の根の力で政治を動かす党という点では、全国二万四千の党支部が職場、地域、学園で国民とむすびつき、現実政治を動かしていることをあげました。二万四千といえば、全国の郵便局、小学校、保育園に匹敵する数です。
志位氏は、「これだけのネットワークが、国民の利益をまもってがんばっているのは、わが党の最大の誇りです」と強調。サービス残業の一掃やサラ金の高金利引き下げなどのとりくみと実績を語りました。また、三千三百八十五人に及ぶ全国の地方議員が、地域住民から「なくてはならない議席」と信頼をよせられている奮闘ぶりにもふれ、「来年のいっせい地方選挙では、この力を大きくしてほしい」と訴えました。
志位氏は、「五つの値打ちは、どれをとっても国民に責任を負う政党なら、本来の当たり前の姿です。この当たり前のことを実行している、政党としての大道を歩んでいるのが、日本共産党です」と力説。政治の“流れの変化”が起こるなかで、日本共産党にとってどんな選挙も「風」だのみで勝てる選挙はないとも指摘し、「自らの力で『風』をおこして勝利をつかみたい。日本共産党という歴史で試された旗を高く掲げ、来年の二大選挙で必ず勝利者になるために、力をつくします」と決意を語り、講演をしめくくりました。
埼玉県朝霞市からきた男性(34)は「草の根の党支部、地方議員の力で現実の政治を大きく切り開いていることがとても確信になりました。展望がみえた感じです」と話しました。
東京都武蔵野市の女性(75)は「自主独立の立場が力となって野党外交にまで発展していてすばらしい」と語っていました。