2006年7月17日(月)「しんぶん赤旗」
G8、7文書を採択
京都議定書巡り米へ不満も
【サンクトペテルブルク=浅田信幸】ロシアのサンクトペテルブルクで十五日に開幕した主要国首脳会議(G8サミット)は、十六日朝からエネルギー安全保障、気候変動、教育問題などを最初のテーマに実質的討議を開始し、エネルギー安保、感染症対策、アフリカ支援など七文書を採択しました。
中国やインドという新たな経済成長国の登場で今後とも世界的にエネルギー需要が高まる事態を踏まえ、各国首脳からは代替エネルギーの開発、エネルギー効率の改善など、途上国への技術移転も通じてエネルギー省力化を図る必要性が強調されました。
気候変動問題では、欧州諸国などから京都議定書の重要性が指摘され、議定書の二〇一二年の期限以降(「ポスト京都」)でも「明確な目標をもった」地球規模の対応の必要性が主張されました。名指しは避けながら京都議定書に不参加の米国に不満が公然とあがる一幕もありました。
各国の首脳は続いて、八カ国の若者代表と会談し、午後から最大の焦点である中東問題や北朝鮮問題、世界の安全保障問題の協議に進みました。