2006年7月15日(土)「しんぶん赤旗」
日銀のゼロ金利政策解除について
日本共産党政策委員長 小池 晃
ゼロ金利政策の解除決定についての日本共産党の小池晃政策委員長の談話は次の通り。
日本銀行・政策委員会は、本日の金融政策決定会合で、いわゆるゼロ金利政策の解除を決定した。世界でも例のない異常な超低金利政策の解除は当然である。
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ゼロ金利を含む超低金利政策のもとで、国民は三百兆円を超える利子所得を吸い上げられた。他方で、この間に日銀が供給した莫大(ばくだい)な資金は、企業への貸し出しではなく株や不動産投機といったマネーゲームにまわり、金融と経済のゆがみを広げている。日銀がいくら莫大な資金を供給しても、肝心の民間需要が温まらない限り経済の現場に資金はまわらない。日本経済の本格的回復のためには、ゼロ金利の解除だけでなく、連続する負担増で家計を痛めつけ、民間需要を冷えこませる小泉「構造改革」路線の転換が必要である。
福井俊彦日銀総裁自身が、こうしたマネーゲームで「ぬれ手であわ」のぼろもうけをしていたことが判明した。国民の七割が総裁の辞任を求めており、日銀の公正性と中立性に対する国民の信頼は著しく傷つけられている。同時に、このマネーゲームには、オリックスの宮内義彦会長など小泉政治の中枢にいる人物が深く関与していたことも明らかになった。わが党は、福井氏の辞任を求めるとともに、今後ともこのマネーゲームの全容解明に力をつくすものである。