2006年7月15日(土)「しんぶん赤旗」

主張

党創立から84年

不屈の歴史が21世紀に生きる


 きょうは日本共産党の誕生日です。一九二二年七月十五日の創立から八十四周年を迎えました。

 日本共産党は、戦前・戦後の一貫した歴史をもつ党です。

 波乱に満ちた八十四年の歩みは、出発点から「国民が主人公」を信条に、自由と平和、民主主義の大方針をかかげたものでした。それは二十世紀の社会進歩の促進に貢献し、二十一世紀のいまもとどまることなくさらなる歩みを刻んでいます。

戦前・戦後の一貫性

 日本共産党は、国民が天皇批判や戦争反対を口にしただけで投獄された二十世紀前半の時代に、天皇絶対の専制政治に反対し、主権在民と侵略戦争反対の旗をかかげて誕生しました。私たちの先輩は迫害に屈せず、この旗を降ろしませんでした。

 侵略戦争が終わったあと、日本国憲法に主権在民と恒久平和の原則が明記されたように、日本共産党の戦前の不屈のたたかいは大きく実り、いまに生きつづけています。

 この不屈の歴史は、日本で過去の侵略戦争の正当化をはかるという、いびつな状況が深刻になっているいま、とりわけ光を放っています。

 小泉首相の靖国神社参拝問題で問われているのは、過去の侵略戦争を正当化する“靖国史観”に、日本政府が公認のお墨付きを与えることは許されない、ということです。大本からの転換を求めた日本共産党の提起は、日本と世界に大きな反響をよび、世論を動かしてきました。

 日本共産党が、靖国史観の間違った政治を正すことができるのは、侵略戦争と植民地支配への反対を命がけでつらぬいた戦前史の裏づけをもっているからです。

 自民党や民主党のなかには、“靖国史観”を公然と語る政治家がいまなお一つの流れをなしています。その根底には、政友会、民政党、社会大衆党など、侵略戦争を推進した政党が、戦後、名前を変えて、日本の政治の中枢にすわりつづけたという、戦前の政治とのあしき“継続性”がよこたわっています。

 同時に、日本共産党は、国民の苦難の根源を取り除くためにたたかうという、創立以来の伝統を引き継ぎ、小泉内閣のもとで極端なまでに膨れ上がったアメリカいいなりで大企業奉仕の自民党政治の異常に、メスをいれる「日本改革」の方針をもっています。

 自民党政治の害悪に正面から対決している政党は日本共産党以外にありません。一九九三年以来の政党の離合集散で共産党を除くどの党も、自民党政治の加担者になった歴史があります。これでは悪政を根本から正せません。

 日本共産党の八十四年の歴史は困難と立ち向かい、突破して前進をめざす不屈の努力で貫かれています。その日本共産党が、党封じ込めの戦略を打ち破って前進することが、日本の政治を本当に改革する道です。

草の根で国民と結んで

 共産党は、いいことはいい、悪いことは悪いときっぱりと言える政党だ。いまこそその力を発揮してほしい―。日本共産党本部に寄せられた千葉県の七十一歳の男性の声です。

 私たちは、日本と世界の現状と前途を長期的な視野で見通した綱領をもっています。草の根で国民と結びつく四十万の党員、二万四千の党支部と「しんぶん赤旗」は、他の政党にはないかけがえのない宝です。

 八十四年の歴史に立って、ゆきづまった自民党政治にかわる「国民が主人公」の新しい政治を二十一世紀につくるために、国民のみなさんと力をあわせ、がんばる決意です。


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