2006年7月8日(土)「しんぶん赤旗」
産廃偽装フェロシルト問題
撤去作業が大幅遅れ
三重で党議員調査
産廃を偽装した土壌埋め戻し材「フェロシルト」をめぐる問題で、三重県の日本共産党議員団が七日、製造元の石原産業四日市工場(同県四日市市)に入り、各地から回収され工場内に仮置きされているフェロシルトの現状を調査、撤去作業の進ちょく状況などについて説明を受けました。
萩原量吉前三重県議やフェロシルト埋め立て現場を抱える四日市市、亀山市の市議、市議候補ら八人が参加。石原産業側は、安藤正義常務が応対しました。
フェロシルトは、三重、愛知、岐阜、京都四府県の三十数カ所に埋められています。石原産業は現在、廃棄物処理法違反容疑で三重県警の捜査を受ける一方、各地のフェロシルトの撤去作業を進めています。
しかし、撤去するフェロシルトの総量は、混ざり合った土砂も含めて当初予定を大きく上回る百六万トンに上っていて、撤去作業は大幅に遅れており、六月末現在の回収量は約四十四万トンと四割を超えたところです。
安藤常務は「すべてのフェロシルトを管理型で処分し、二度と世にでないようにする」と言明しました。しかし受け入れる処分場はなかなか見つからず、四日市工場内に駐車場などもつぶして計四十六万トン分の仮置き場をつくり対応しています。
党議員団は、フェロシルトの早急な撤去と、撤去作業での安全対策などを改めて要求。工場内では、各所に山積みされたフェロシルトの雨水対策などを見て回りました。