2006年7月8日(土)「しんぶん赤旗」

メキシコ大統領選

与党候補 小差で勝利

野党候補、票数え直し主張


 【メキシコ市=松島良尚】二日投票のメキシコ大統領選の開票集計の点検が六日終了し、中央選管は与党の右派・国民行動党(PAN)のフェリペ・カルデロン元エネルギー相(43)の当選を発表しました。就任は十二月一日です。

 カルデロン氏は得票率35・88%、中道左派・民主革命党(PRD)のロペス・オブラドール前メキシコ市長(52)は35・31%。差は0・57ポイント、約二十三万六千票差でした。

 カルデロン氏は勝利演説で、「オブラドール氏の正義への熱望を共有する。貧困克服に役立つ機会の平等を実現するという選挙公約を実行していく」と述べました。同氏は、PRDを含めすべての政党との連立政権樹立をめざす姿勢を明らかにしました。

 一方、オブラドール氏は、選挙プロセスにさまざまな疑惑があるとして、結果は受け入れられないと表明。選挙裁判所に異議を申し立て、次期大統領の合法性を保障するためにも、すべての票を数え直すよう求めると主張しています。八日には、メキシコ市内で大規模な集会を開く予定です。

 選挙裁判所は異議申し立てを九日まで受け付け、八月三十一日までに裁定を発表します。


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