2006年7月7日(金)「しんぶん赤旗」
政治の“流れの変化”とらえ党前進の新しい波を
日本共産党第2回中央委員会総会ひらく
選挙勝利を正面に「強大な党」つくろう
志位委員長が幹部会報告
日本共産党は六日、党本部で第二回中央委員会総会(二中総)を開きました。七日までの予定です。志位和夫委員長が幹部会報告に立ち、二中総の主題として(1)党大会後の情勢の展開と日本共産党の役割を明らかにし、来年の参院選といっせい地方選で前進を勝ち取る政治的構えを確立する(2)「支部が主役」の党建設について、大会後の教訓を引き出し、「選挙で勝てる、強く大きな党」づくりをめざすとりくみを飛躍させる――の二点を提起し、それぞれの課題について詳述しました。
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報告の冒頭、志位氏は、北朝鮮によるミサイル発射について、党の立場をのべ、強く抗議しました。
党大会後の情勢の問題で志位氏は、大会決定が大きな力を発揮し、党の値打ちが際立っていると解明し、歴史問題、対米従属、大企業中心主義という「自民党政治の三つの異常な特質」と、教育基本法改定問題について報告しました。
歴史問題では、靖国神社への参拝に固執する小泉純一郎首相が、対米関係でも立場を弱め、米国の要求を丸のみする結果を招いていると批判。小泉首相が自らひきおこした誤りを是正すること、だれが次期自民党総裁になろうとも、歴史に逆行する誤りを是正することを求めました。
小泉「構造改革」については格差社会と貧困の広がりが一大社会問題になっており、これを根本から是正していくために(1)人間らしい労働を求める(2)社会保障改悪に反対し、拡充を求める(3)「逆立ち税制」をただす――の三つの分野での国民的なたたかいを呼びかけました。
その上で志位氏は、「どの問題をみても、自民党政治の矛盾が劇的にすすみ、政治の“流れの変化”が起こっている」と指摘。先の通常国会で教育基本法改悪法案などの悪法を強行させなかった日本共産党の奮闘などにふれ、「この“流れの変化”をつくるうえで、大きな役割を果たしたのが日本共産党です。ここに確信をもち、広い視野にたって、国民のなかに打って出て、党の前進の新しい波をつくりだそう」と呼びかけました。
来年、十二年ぶりに連続的に行われる、いっせい地方選と参院選をどうたたかうか。志位氏は、日本の進路にとりきわめて重大な意味をもつ政治戦だとして(1)自民党政治の平和と暮らしを破壊する暴走に正面から立ち向かう力をのばす選挙(2)「二大政党」づくりの動きを本格的に押し返す選挙――と位置付けました。
二つの選挙をたたかう構えについて、(1)段階論に絶対に陥らず参院選勝利を前面に立て、「比例を軸に」の立場を堅持して目標をやりきる(2)いっせい地方選は、これまで以上に激しく争われる政党選択、政党間闘争に競り勝つ構えを確立する――重要性を強調。「支部が主役」の選挙戦を縦横に展開し、必ず勝利をつかもうと訴えました。
党建設の課題で志位氏は、「選挙で勝てる、強く大きな党」をめざし、党大会後すすめてきた「支部が主役」の党づくりをいっそう加速させることを強調しました。
そのために(1)大会決定と綱領を身につけ、政治と理論に強い党をつくる(2)「政策と計画」をもった「支部が主役」の活動を前進させる(3)地区委員会活動と体制の改善・強化――について、地区委員長へのアンケートなどをふまえ、全党の運動をすすめる上での指針として返す形で具体的に提起しました。そして、「来年の二つの全国的政治戦の勝利に向けた構えを確立し、『支部が主役』の党づくりの本格的な前進をめざす総会として成果をかちとるよう積極的な討論を求めたい」とのべて報告を締めくくりました。
このあと、総会では十八人が討論に立ちました。