2006年7月5日(水)「しんぶん赤旗」
尼崎脱線事故
引責辞任後“天下り”
JR西5役員、子会社へ
昨年四月、百七人の死者を出したJR西日本の尼崎脱線事故当時、引責辞任した同社役員が、六月の株主総会でグループ内子会社の社長などに就任していたことが四日、分かりました。遺族からは「体質は何も変わらず、反省のないやり方に怒りを覚える」と抗議の声が上がっています。
天下りしたのは五人で、▽坂田正行・専務総合企画本部長=西日本JRバス社長▽徳岡研三・専務鉄道本部長=レールテック社長▽橋本光人・大阪支社長=JRサービスネット金沢専務▽池田靖忠・取締役常務執行役員=大阪ターミナルビル社長▽村上恒美・常務執行役員・安全推進部長=てつでん代表取締役社長に、それぞれ就任しています。
橋本氏は、当時の責任者として「稼ぐ!」ということを経営方針の目標にして、事故原因につながる過密ダイヤを設定した張本人。事故直後に「責任をとる」として退職しました。徳岡氏は、自動列車停止装置(ATS)の設置計画を決定した鉄道本部長でした。