2006年7月2日(日)「しんぶん赤旗」

海抜4000m超

チベット鉄道開通


 【北京=菊池敏也】世界で最も標高の高い地域を走る中国の「青蔵鉄道」が一日、全線開通しました。中国チベット自治区のラサと青海省のゴルムドを結ぶ区間が開通した同日、ラサとゴルムドでそれぞれ開通式が催されました。

 ゴルムドでは一番列車の発車を前に胡錦濤国家主席が演説。改革・開放によって中国の「総合的国力が絶えず強まっていることの重要な表れ」と強調しました。

 胡主席は、青蔵鉄道の建設が「世界の鉄道建設史の一大奇跡」と評価。力を集中して大事業を成し遂げる「社会主義制度の政治的優位性」が示されたと力説しました。

 青海省西寧市とラサを結ぶ青蔵鉄道(全長千九百五十六キロ)は、一九八四年に青海省内の西寧―ゴルムド間の八百十四キロが完成していました。

 ゴルムド―ラサ間は全長千百四十二キロで、チベット高原を縦貫。鉄道の最高標高は五、〇七二メートルで、海抜四、〇〇〇メートルを超える区間が九百六十キロに達します。

 チベット自治区が北京などと鉄道でつながれたことで、自治区と中国各地の経済的結びつきが強まり、観光業の発展も期待されています。また、インド国境の交易所が四十四年ぶりに再開されるため、インドやネパールとの経済交流でチベット自治区の役割が拡大すると注目されています。


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