2006年7月1日(土)「しんぶん赤旗」
地球規模で軍事共同
「新世紀の同盟」宣言
米軍再編 「完全、迅速に実施」
日米首脳会談
【ワシントン=山崎伸治】小泉純一郎首相とブッシュ大統領は六月二十九日午前(日本時間同日深夜)、ホワイトハウスで首脳会談を行い、「21世紀の地球規模での協力のための日米同盟を宣言」した共同文書「新世紀の日米同盟」を発表しました。会談で両首脳は、就任以来の過去五年間で「『世界の中の日米同盟』の基礎を築いてきた」として、地球規模に拡大した日米軍事同盟を今後もいっそう強化していくことを確認しました。
両首脳は日米両政府が五月に最終合意した在日米軍再編について「歴史的な成果」と強調。共同文書では、合意の「完全かつ迅速な実施」をうたいました。
大統領は会談後の共同記者会見(日本時間三十日未明)で、首相が「困難な決断を行い、在日米軍の再編を支援」したと評価。これに対し首相は「今後、日本政府としても実現していく責任がある」と表明しました。
イラク問題では、会談で首相がサマワからの陸上自衛隊撤退の決定とともに、航空自衛隊の活動拡大を報告。大統領は共同会見で「日本の自衛隊はイラクで本当にすばらしい仕事をした」と述べ、「(日本はイラクやインド洋に)空輸力と海軍支援を提供し続ける」と強調しました。
北朝鮮の問題では、会談で「指導者に明確なメッセージを送る」(大統領)として、拉致問題やミサイル発射問題などで「さまざまな圧力」(首相)をかけていくことで一致。イランの核開発問題では両首脳は「断固たる態度で臨んでいく」ことで一致しました。
米国産牛肉の輸入再開については大統領が「感謝」を表明しました。