2006年6月27日(火)「しんぶん赤旗」
雇用は非正規75%
党三重県委 知事に再度公開質問
補助金で誘致 シャープ亀山工場
三重県が九十億円もの補助金を出して誘致したシャープ亀山工場(同県亀山市)の現状について、日本共産党三重県委員会は二十六日、野呂昭彦知事に公開質問状を提出しました。
この問題での公開質問は二度目。一度目の質問(今月八日)に対する知事の回答が、二十六日までに同党に届きましたが、「シャープの言い分を繰り返すだけで、いずれの質問にも正面から答えていない」として、再度の質問になったもの。
八日の質問は、巨額の補助金での工場誘致を「費用対効果」でどう評価しているかや、誘致交渉の公開、同工場の雇用実態などでした。
再質問では、同工場の現時点での被雇用者数が五千七百人で、その四分の三以上が非正規雇用であることを指摘。工場誘致に当たって「雇用効果一万二千人」と大宣伝していた県に説明責任を求めるとともに、非正規雇用の労働実態や労災事故の発生状況などを県の責任で詳細に調査するよう求めました。
また、県がシャープに補助金を出す理由として、北川正恭前知事が「外国や他県との誘致競争」を挙げていたのに、実際は、補助金支出が決まる前の二〇〇一年十一月には同社が亀山に用地を入手していたことを指摘。改めて同社との交渉経過をすべて公開するよう求めました。