2006年6月25日(日)「しんぶん赤旗」
統一協会・集団結婚に祝電
小坂文科相・中川政調会長も
安倍官房長官、広島大会にも送付
霊感商法や違法伝道など反社会的活動を繰り返す統一協会の集団結婚を兼ねた大会に祝電を送った国会議員は、安倍晋三官房長官らのほかにも多数いることがわかりました。正副大臣、政務官など現職政府関係者だけでも九人。中川秀直自民党政調会長の名前もあがっています。
韓国統一協会のホームページが日本国内十二カ所で開いた大会のビデオを掲載。各会場で司会者が「祝電をいただいた国会議員」として名前を紹介しました。(別表)
現職の政府関係者は安倍氏、小坂憲次文科相ら九人。安倍氏は当初判明していた福岡大会(五月十三日)だけでなく、翌日の広島大会でも紹介されました。内閣官房は安倍長官と二人の副長官もそろって名前を出しています。
このうち安倍、小坂、小林、鈴木、高木の各氏事務所が祝電送付を認めたほか、「担当者不在でわからない」という事務所(江崎、馳両氏)、「事務所としては送っていない」「記録にない」とする事務所(野上、長勢両氏)や未回答(中川氏)もあります=二十四日時点。送付を認めた各事務所は「肩書はつけていない」としていますが、大会会場ではすべて肩書付きで紹介されました。
この大会は「天宙平和連合祖国郷土還元日本大会」。同連合は二〇〇五年九月十二日に教祖文鮮明が「創立を宣言」(日本統一協会発行の「中和新聞」同十月一日付)したダミー組織で、総裁は文と妻の韓鶴子。各会場では韓と息子の文国進が壇上の信者たちに水をふりかける「聖水儀式」や「聖婚問答」など集団結婚行事をしました。
同大会に祝電を送ったのはそのほか、元閣僚など自民、民主両党議員など多数いるとされています。
霊感商法対策弁護士連絡会の山口広事務局長は、「信者が実家に『安倍さんも応援している』と伝えた例もある」と述べ、議員の祝電が霊感商法や違法伝道など反社会的活動を援助していると批判しています。
統一協会側が祝電送付者として公表した現職政府関係者と自民党三役(判明分)
安倍晋三・官房長官(福岡、広島両大会)
小坂憲次・文科相(長野)
長勢甚遠・官房副長官(名古屋)
鈴木政二・官房副長官(名古屋)
江崎鉄磨・国交副大臣(名古屋)
馳浩・文科副大臣(名古屋)
野上浩太郎・財務政務官(名古屋)
高木毅・防衛政務官(名古屋)
小林温・経産政務官(横浜)
中川秀直・自民党政調会長(広島)