2006年6月24日(土)「しんぶん赤旗」

2万号迎える「しんぶん赤旗」

真実伝え 歴史を刻む


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(写真)創刊号(1928年2月1日号)

 七月二十三日に二万号を迎える「しんぶん赤旗」が創刊されたのは、一九二八年(昭和三年)二月一日です。当時は「赤旗」(せっき)と呼ばれました。

 ちょうど日本が侵略戦争への道を突き進んでいた時期です。「赤旗」が創刊された少しあとにはいわゆる「満州事変」(三一年)を引き起こし、一九四五年の敗戦にいたるアジア・太平洋での十五年戦争を開始します。「赤旗」は創刊号から、この戦争に反対することを高く掲げました。

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(写真)カラー化第一号(2000年5月1日付)

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 日本共産党は「赤旗」創刊より六年前の一九二二年に創立されましたが、天皇制の政治への批判を許さない当時の政府によって度重なる弾圧にさらされ、国民の間での活動を制限されていました。「赤旗」が創刊されたのは第一回普通選挙のさなかで、「赤旗」を手にした人びとは紙面を通じて、日本共産党の存在を確かめることになったのです。

 「赤旗」の発行も自由に行えず、「赤旗」を持っていただけで逮捕・投獄される状態でした。「赤旗」はそうした中でも侵略戦争反対の正義の主張を堂々と貫くために、勇気を持ってあえて非合法で発行を続けました。

 「赤旗」は戦前、百八十七号までしか発行できませんでした。しかし戦後復刊され、その後もいろいろな困難はありましたが、二万号を数えるまでになりました。「しんぶん赤旗」の題字と二万号という号数には、迫害とたたかい、権力に立ち向かいながら真実を伝え続けた、文字通り血と汗がにじむ、戦前戦後の歴史が刻まれています。

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 日本で発行されている他の全国紙、たとえば「朝日」や「読売」「毎日」などは四万号を超す号数です。しかしこれらの新聞は侵略戦争に協力・推進した戦前と同じ新聞として発行されており、戦前と合わせた号数で数えています。

 日本と同じように侵略戦争を行ったドイツやドイツ軍に協力したフランスでは、戦前と同じ新聞の発行は認められませんでした。その意味では戦前と同じ新聞として発行が続いていること自体、侵略戦争への反省の不十分さを示すともいえるもので、号数の多さは自慢できることではありません。

 日本の政党機関紙では、日刊の公明新聞が一万四千号台を数えているのを除けば、自民党の「自由民主」や社民党の「社会新報」はいずれも週刊で数千号台です。民主党の機関紙「プレス民主」はわずか百号ちょっとで、最近月二回の発行を月一回に変更しました。

 日本の政党機関紙で見る限り、「しんぶん赤旗」がもっとも政党らしい政党の、もっとも老舗の機関紙です。


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