2006年6月24日(土)「しんぶん赤旗」
沖縄戦「終結」61年
戦争の道止めたい
遺族ら追悼式
沖縄は二十三日、太平洋戦争末期の沖縄戦「終結」から六十一年を迎えました。沖縄県はこの日を「慰霊の日」と定めており、県内各地で追悼式が行われました。米軍再編・基地機能の強化、憲法改悪など、県民の平和の願いに逆行する動きも強まるなか、遺族からは「また戦争が近づいているような気がする。何としても食い止めなければならない」(父親を失った六十代の女性)との声が相次ぎました。
沖縄戦最後の激戦地となった糸満市摩文仁の平和祈念公園では、県主催の「沖縄全戦没者追悼式」が開かれ、遺族や関係者ら四千四百九十三人が参列し、二十万余の沖縄戦犠牲者に祈りをささげ、平和への決意をあらたにしました。
稲嶺恵一沖縄県知事が「平和宣言」を読み上げ、小泉純一郎首相、衆参両院議長が来賓あいさつ。県立那覇商業高校三年の池彩夏さん(17)は平和を希求する詩「若い瞳」を力強く朗読しました。
小泉首相が、県内の多くの自治体で反発の声があがっている米軍再編問題について「これを具体化していくため、沖縄の理解と協力を得られるよう十分協議する」とのべたことに、会場では無言でこぶしをあげて抗議する参列者の姿も見られました。
式には日本共産党の赤嶺政賢衆院議員も参列し、献花しました。
追悼式会場に隣接し、国籍を問わず沖縄戦犠牲者の名を刻む「平和の礎(いしじ)」には今年、ハンセン病患者二百六十二人ら五百八十八人が追加刻銘され、総刻銘者は二十四万三百八十三人となりました。