2006年6月21日(水)「しんぶん赤旗」
|
WORLD CUP 2006「しんぶん赤旗」W杯現地取材チーム(和泉民郎、勝又秀人、中村美弥子)がお伝えします。 |
W杯ライン通信
入場券で交通機関無料
|
W杯の入場券の右下には「試合の日には地域の公共交通機関が無料で使えます」とあります。
入場券を持っていれば、開催地はもちろん、近郊の電車やバスも無料になる――。こうした措置は、今回のW杯で初めてとられました。
日本のサポーターに聞くと、「これはいい。ドイツも太っ腹ですよね」「周辺も観光してきました」といった声がかえってきました。
しかし、これは外国から来た人たち向けのものにとどまりません。じつは「排ガス対策」でもあるのです。
とくに国内にいる人々にたいし、競技場に車を使わずに来てもらうためで、今大会の環境対策である「緑のゴール」の一環です。
ドイツに住んで十三年になる女性(42)はこう語ります。
「これはふだんブンデスリーガや、コンサートなどでもやっているアイデアです。切符のなかに交通機関の料金が含まれているという考え方なのです」
ここにもドイツ色が表れています。(フランクフルト=和泉民郎 写真も)