2006年6月21日(水)「しんぶん赤旗」

印パ平和のバス

第2路線の運行開始


 【ニューデリー=豊田栄光】インドとパキスタンが領有権を争うカシミール地方で二十日、停戦ラインをまたぐ第二のバス路線の運行が始まりました。インド側プーンチとパキスタン側ラワラコット間約三十キロを結びます。

 出発点プーンチでは、白いバスにさまざまな飾りがつけられ、乗客六十六人が乗車。沿道には多くの市民が駆けつけ祝福しました。

 開通式典に参加した与党インド国民会議派のガンジー総裁は、「バス運行は印パ関係を強化するものとなる」との期待を表明しました。

 パキスタン側ラワラコット発のバスには四十五人が乗り込みました。

 印パ間では、カシミール地方の領有権をめぐり三度の戦争がありました。二〇〇三年の停戦以降、両国は和平へ向けた話し合いを続けています。

 和平の一環として昨年四月、停戦ラインをまたぐ最初のバス路線(インド側スリナガル、パキスタン側ムザファラバード間)が開通しました。

 「平和のバス」と呼ばれ、住民は旅券や査証がなくても、許可書だけで事実上の国境である停戦ラインを越えて相手国に行くことができます。


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