2006年6月20日(火)「しんぶん赤旗」

統一協会への祝電

安倍官房長官・保岡元法相に抗議

被害者家族ら “違法行為を助長”


 安倍晋三官房長官と保岡興治元法相が集団結婚を兼ねた統一協会の大会に祝電を送った(本紙十三日付)ことについて、全国霊感商法対策弁護士連絡会など三団体が十九日、抗議声明を発表し公開質問状を両氏に送りました。


 抗議と公開質問をしたのは同弁連と統一協会問題キリスト教連絡会(カトリック、プロテスタント六教派で構成)、全国統一協会被害者家族の会。祝電は両氏が統一協会の活動に賛同・推奨していることになり、すでに統一協会が宣伝に利用していると指摘。祝電に至った経過とともに秘書のなかに統一協会関係者がいるかどうかについても説明を求めています。

 同日午後、国会内で開いた記者会見で全国弁連事務局長の山口広弁護士は「霊感商法などの資金集めや詐欺的脅迫的な入信勧誘の手口も合同結婚(集団結婚)への参加強要もすべて違法という最高裁判決が確定している。そのような団体に祝電を送るとはもってのほか、座視できない」と語り、家族の会の神保広次会長は「(安倍氏らの行為が)被害者の増大につながる」として議員辞職を求めました。

 安倍氏らが祝電を送ったのは統一協会の偽装(ダミー)組織「天宙平和連合」が五月十三日に福岡県で開いた大会。教祖文鮮明との性交(血分け)を象徴化した集団結婚(統一協会は合同結婚と呼称)を兼ねて開きました。その後、同じ大会を国内十二カ所でも開催。安倍氏は広島市での大会(同十四日)にも祝電を送り、福岡の大会には保岡氏の妻が出席していたことが、家族の会の調べでわかっています。

送付認める 安倍氏コメント

 全国霊感商法対策弁護士連絡会などの記者会見を受け、安倍官房長官は事務所を通じ「私人としての立場で地元事務所から『官房長官』の肩書で祝電を送付したとの報告を受けている。誤解を招きかねない対応であるので、担当者にはよく注意した」とのコメントを出しました。


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