2006年6月20日(火)「しんぶん赤旗」
民主・松井参院議員の秘書給与
村上ファンド関連会社肩代わり
民主党の松井孝治参院議員(京都選挙区)が二○○一年七月の初当選から数カ月間、村上ファンドの関連会社に私設秘書給与を肩代わりさせていたことが十九日、同党の調査で分かりました。政治資金収支報告書に政治献金として記載していない場合、政治資金規正法違反(虚偽記載)の疑いがあります。
同党の平野博文総合調整局長は同日、記者団に松井氏が村上ファンドに投資していた可能性があることを明らかにしました。
松井氏は、証券取引法違反容疑で逮捕された同ファンド前代表の村上世彰容疑者と東大同級生で一九八三年に旧通産省に同期入省するなど親交があります。
政治資金収支報告書によると松井氏は〇二年、村上容疑者個人名の献金を計五百万円受け取っています。松井氏が代表の政治資金管理団体「京都経済文化研究所」(百五十万円)と同党京都府参議院選挙区第三総支部(三百五十万円)の計五百万円。
昨年十一月に東京都内で開かれた松井氏の政治資金パーティー(会費二万円)では、村上容疑者が発起人を務めていました。
松井氏の事務所は「早急に対応したいが、議員からの指示がなく、正確なことはわからない」としています。
民主党の村上ファンド問題での追及姿勢は、マスメディアから「村上前代表と関係が深い民主党議員がおり……慎重な姿勢につながっている」(「朝日」十六日付)と指摘されていました。
自浄能力発揮を
市田書記局長が会見
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日本共産党の市田忠義書記局長は十九日、国会内で記者会見し、日銀の福井俊彦総裁が「村上ファンド」に一千万円を拠出し、批判が高まっている問題について、「日銀総裁は、金融行政の中立・公正を保障する最高責任者だ。その人物が、代表者が逮捕された『村上ファンド』の広告塔の役割を果たしていたのであり、引き続き総裁にとどまることはふさわしくない」とのべ、あらためて辞任を求めました。
また、民主党の松井孝治参院議員が、「村上ファンド」の関連会社に秘書給与を肩がわりさせていたとの疑惑が伝えられたことについて、「民主党自身がみずから調査し、自浄能力を発揮すべき問題だ。事実なら重大だ」とのべました。