2006年6月18日(日)「しんぶん赤旗」
全国革新懇が25周年総会
憲法・教育基本法・地域要求
草の根運動を交流
結成二十五周年を迎えた全国革新懇(平和・民主・革新の日本をめざす全国の会)は十七日、東京・千代田区の学士会館で、第二十六回総会を開きました。憲法改悪に反対し、住民のくらしを守る運動の推進力として奮闘する全国各地の革新懇から、会場いっぱいの二百六十人が参加。この一年間の多彩な取り組みや、新しい革新懇を結成した工夫などが次つぎと報告されました。
総会の冒頭、日本共産党の志位和夫委員長が「日米軍事同盟の侵略的変質はどこまできたか」と題して記念講演を行いました。
討論で、高知県革新懇の代表は、「九条の会」の結成を機に憲法改悪反対の署名を有権者の過半数集める自治体が出ている様子を紹介し「憲法を守る環境を持続させるには、地域革新懇の存在が不可欠だ」と発言。全教の石元巌委員長は、教育基本法改悪に反対して各地で日教組との共同がすすむなど「国民的な関心が高まっている。廃案をめざしてさらに共同を広げていきたい」と語りました。
地域に密着した課題にも各地で取り組んでいます。岩手・釜石市の革新懇は、町内会や老人会などによびかけた市民ぐるみの運動を展開し今年に入って地域医療の充実を求める一万三千人の要請署名を集め、市議会も決議を採択したことを紹介しました。
今年三月に結成された神奈川・川崎電機職場革新懇の代表は、非正規職員の増加、超過密労働などで労働者がバラバラにされるなか、職場の枠を超えて交流できる組織として革新懇が求められていると発言しました。
総会では、小林洋二代表世話人が「結成二十五周年を迎えたいま、草の根からの革新懇運動の発展こそ、希望ある日本を切り開く大道であることが浮き彫りになっています」と、運動方針を提案し、確認しました。
志位委員長が記念講演
志位委員長は記念講演で、めざましい発展をとげた革新懇の四半世紀の歴史を振り返りながら、その発展の原動力・魅力が、あらゆる国民要求の実現の仕事とともに、「三つの共同目標」についての国民多数の合意をかちとっていく仕事を統一的に追求してきたことにあることを指摘しました。
そのうえで「三つの共同目標」の中でかなめをなす、「日米安保条約をなくし、非核・非同盟・中立の平和な日本をめざします」という目標は、革新懇にとって原点ともいうべき大問題であると強調。この問題で国民の多数を結集するためには、独自の努力が必要であるとして、「日米軍事同盟の侵略的変質はどこまできたか」について、詳しく解明しました。
参加者からは「安保条約の解消を国政革新の中心的な柱にする活動に、本格的に取り組む重要性がよくわかった」などの決意と感想が相次ぎました。