2006年6月17日(土)「しんぶん赤旗」
北区の浸水 工事原因
都、首都高の責任追及へ
住民と党の運動みのる
二〇〇五年九月の豪雨で東京都北区の石神井川が決壊し、約四百戸が浸水被害を受けた問題で、東京都は十六日、首都高速道路株式会社(当時は首都高速道路公団)が河川管理者の都に無断で計画変更した上、手抜きの護岸工事に原因があったとして、同社の責任を追及する方針を明らかにしました。
この問題は、首都高速王子線建設に伴う石神井川の護岸改修工事で、計画していた仮設護岸を設置せず、従来の護岸上に高さ約九十センチのI型鋼をボルトで留めただけのずさんな工事をしたため、大雨でこれが長さ三十三メートルにわたって落下、そこから出水したもの。I型鋼を護岸に留めていたボルトが、水害前から腐食していたことも分かっています。
同社は、当初責任を認めませんでしたが、住民や日本共産党が「水害発生は人災。責任は全面的に首都高にある」と追及するなかで三月に責任を認め、被害住民への補償も約束しました。
日本共産党の田村智子参院東京選挙区候補も、曽根はじめ都議や北区議団とともに現地調査を行い、国土交通省や首都高速道路に対し原因の徹底調査や再発防止、住民への謝罪と補償を行うよう申し入れました。