2006年6月17日(土)「しんぶん赤旗」
イラク 米兵の死者2500人に
【ワシントン=鎌塚由美】米国防総省は十五日、イラク戦争で死亡した米兵の数が二千五百人に達したと発表しました。イラクでは米軍による実質的占領と軍事作戦が続いており、二〇〇五年一月の暫定国民議会選挙の投票後も米軍の死者は増え続け、同年十月には二千人に達していました。
その後も戦闘行動はやまず、今年になってからも月平均の死者数ははっきりした減少は見せておらず、泥沼化の状況が続いています。
十五日の発表では、米軍の負傷者は一万八千四百九十人となりました。
ホワイトハウスのスノー報道官は同日の記者会見で、米兵死者が二千五百人になったことを大統領はどう受け止めているのか問われ、「(たんなる)数だ。五百ごとの区切りに達したときに人々は何かほしいのだ」と一蹴(いっしゅう)する一方、「悲しい区切りだ。大統領は、これらの人々の死は無駄ではないと述べている」などと語りました。
一方、イラク戦争開始後の民間人犠牲者を調査しているイラク・ボディ・カウントの集計によると、民間人の犠牲者は三万八千人から四万二千人の間となっています。