2006年6月14日(水)「しんぶん赤旗」
五輪投資に7兆円超
東京都議会 大山議員が浪費を指摘
東京都議会第二回定例会本会議で十三日、日本共産党の大山とも子都議は代表質問に立ち、石原慎太郎都知事が「世界一コンパクトな大会」といって招致しようとしているオリンピックについて、「その投資総額は七兆円を大きく超えるものになりかねない」と指摘しました。
大山氏は、石原知事が「オリンピックをてこに都市と社会を変革する」として、環状道路ネットワークの整備や空のアクセス充実、臨海地域の機能強化を強調していることに触れ、道路だけでも合計六兆円、五輪会場を結ぶ公共交通の整備、五輪施設の建設費などを加えると投資総額が七兆円を大きく超えることを指摘。「コンパクトどころか、とんでもない浪費型オリンピックになる」と批判しました。
また、環境対策でも、京都議定書にもとづき二酸化炭素を6%削減しなければならないのに、逆に24%も増やしながら、東京が環境対策で「他都市を先導している」とか「環境最優先の五輪大会」と宣伝する石原知事の姿勢をただしました。
大山氏は、石原知事がオリンピックのメーンスタジアムの位置も百パーセント決まったものではないとし、財政計画すら示さない独断的手法を批判し、「都民と都議会に大事なことを隠すやり方は許されない」とのべ、計画の全体と財政見込みを都民に明らかにするよう求めました。
石原知事は、五輪関連経費について「国際都市間競争に打ち勝つために必要な将来への投資だ」とのべ、「オリンピック開催にむけてインフラ整備を一層促進していく」と強弁しました。