2006年6月8日(木)「しんぶん赤旗」
トヨタよ、健康返せ
公害被害者座り込み
大気汚染の苦しみ訴え
「自動車メーカーの責任で大気汚染公害被害者の新しい救済制度を」――。三十一回公害被害者総行動デー二日目の七日、東京大気汚染公害裁判原告団はじめ、大阪・西淀川公害被害者など全国から集まった公害病患者や家族ら約六百人が「きれいな空気と健康を返せ!」などの横断幕を掲げて東京・文京区のトヨタ自動車本社前で座り込み、病気の苦しみや新しい救済制度創設を訴えました。
ことし九月に結審をむかえる東京大気汚染裁判は国、都とともに自動車メーカーの加害責任を問う大型公害訴訟。原告の初山彰一さん(56)は酸素チューブをつけて参加。「四十歳のときにぜんそくになり、病気のために子ども、妻とも別かれ、家族を失った。六百三十三人の原告のうち百四人も亡くなった。排ガス汚染をひどくした自動車メーカーを許せない」と怒りをぶつけます。
原告団副団長の石川牧子さん(50)も「私たちの失った時間と健康を返してほしい」。西順司団長も「命をかけて完全勝利するまでがんばりたい」と決意を表明しました。