2006年6月3日(土)「しんぶん赤旗」
学力テストで子傷つく
笠井議員が質問
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日本共産党の笠井亮議員は二日の衆院教育基本法特別委員会で、政府が改悪法案に基づく「教育振興基本計画」で来年度から実施するとしている「全国一斉学力テスト」が全国の小中学校を順位付けする危険性を指摘しました。小坂憲次文部科学相は「学校ごとに順位をつけて公表させるつもりはない」と答えました。
笠井氏は、すでに学力テストを実施している東京都の実態をとりあげました。東京都は区市町村の順位を一位から四十九位まで一覧で発表し、ある区は独自の学力テスト結果の学校順位をホームページで一位から最下位まで公表しています。
笠井氏は「子どもがクラブ活動の大会で他校の生徒から『あなたのところは一番ばかな学校なんでしょ』と言われたとか、『迷惑をかけるからテストの日は休んだ』という例もあって、子どもの心は本当に傷つけられている」と指摘しました。
こうした中、愛知県の犬山市は二月に学力テストに不参加の意思を表明しました。笠井氏は「こういう自治体にはどう対応するのか」と質問。文科省の銭谷真美初等中等教育局長は「参加不参加の最終的な意思決定は市町村が行う」と答えました。
笠井氏は「勝ち組・負け組をあおる政治が行われる中で、全国的な学力テストをやったら、順位付けが起こってくる。基本計画で学力テストを押し付ける改悪法案は撤回すべきだ」と迫りました。