2006年5月31日(水)「しんぶん赤旗」

起訴後移監待ち解消を

仁比議員 拘置所増設計画求める


 日本共産党の仁比聡平議員は三十日、参院法務委員会で拘置所の増設について質問しました。

 被疑者が逮捕され、裁判所が勾留を決めたら、法務省が管理する拘置所に身柄を移すことが原則になっていますが、98・3%が警察の留置場に留め置かれています。特に大都市の拘置所は、裁判で刑が確定している既決拘禁者の収容率が110―130%になり、過剰収容になっています。

 仁比氏は「せめて起訴後の被告人の移監待ちは解消すべきではないか」と質問。小貫芳信法務省矯正局長は「移監待ちはゼロにすべきだ」と答弁しました。

 仁比氏は、行刑施設職員が収容者四・四人に対し一人で、一人あたりの収容者が諸外国の二―三倍の実態を取り上げ、認識をただしました。小貫局長は「行刑施設整備もそうだが、問題は職員が有給休暇も十分に取れないほど事態は逼迫(ひっぱく)している」と答弁しました。

 仁比氏が「収容率の上昇を踏まえて、国民に理解してもらえるような拘置所の系統的な増設の計画があるのか」とただしたのに対し、「計画はない」(小貫局長)と答弁。仁比氏は「犯罪者が急増している事態を踏まえて、きちんとした計画を(法務省は)当委員会に示すべきではないか」と厳しく要求しました。


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