2006年5月30日(火)「しんぶん赤旗」
がれきの下 救出懸命
ジャワ島地震 死者5千人超す
【ハノイ=鈴木勝比古】インドネシア・ジャワ島中部の地震による死者は二十九日、五千百三十六人になりました。社会省が明らかにしました。
同国政府は二十八日深夜の緊急閣議で三カ月の非常事態宣言を公布。ユドヨノ大統領は一時的に執務室をジョクジャカルタに移し、救援活動の指揮をとっています。
最大の被災地ジョクジャカルタ特別州南部バントゥル地区では、生存者をがれきの下から救出する作業が二十九日も続けられましたが、機械の不足と豪雨のために難航しています。
負傷者は八カ所の病院で治療を受けていますが、医師も薬品も不足しているといいます。負傷者の30―40%は子どもで、頭のけが、骨折が多いとのことです。
住居を失った被災者二十万人はテントや防水シートで雨をしのぎながら一夜を過ごしました。被災住民への食料の供給が遅れており、バントゥル地区の政府職員は「わずか四十キロの米を千二百人の住民にどう分配するのか」と語りました。
政府職員は、国連のチャーター機で届いた飲料水、テント、ストーブ、調理用具を二十九日中に被災者に届けると語りました。各国の救援隊が現地入りし、救援活動に参加しています。
この間、余震を四百五十回記録。最大はマグニチュード(M)5・2で、被災者の多くがおびえています。