2006年5月26日(金)「しんぶん赤旗」
主張
5・27国民大行動
怒りと要求を総結集しよう
「許すな憲法改悪! 守ろういのちとくらし! みんな集まれ 国民大行動」が二十七日、東京・代々木公園で開催されます。中央大集会とあわせて、今日から始まる国会要請行動、各分野・課題ごとの運動の交流などを多彩に展開する、数万規模の全国的な統一行動です。
国民的たたかいに確信
国民大行動にむけた各分野の運動と要求の結集が、いま全国各地ですすんでいます。
憲法改悪に反対する共同センターや米軍基地の再編・強化に反対する地域の代表、教育基本法改悪反対の運動を推進する教育関係者、人減らしと住民サービス切り捨ての「行革」とたたかう自治体関係労働者、規制緩和や消費税の引き上げに反対する中小業者や農民など、たたかいと結んだ代表派遣がとりくまれています。全都道府県でそれぞれ目標をもち、貸し切りバスだけですでに二百台近くが準備されています。
会期末まで一カ月に迫った国会では、国民のいのちに格差を持ち込む医療改悪法案、国民の内心まで処罰の対象にする共謀罪法案、「海外で戦争する国」「弱肉強食の経済社会」づくりの国策に従う人間をつくるための教育基本法改悪案、住民サービスに民営化・競争原理を持ち込み公務員を大幅に削減する「行革」関連法案、大多数の農家を農政の対象から締め出す農政「改革」法案など、国民のくらしや民主主義、人権を危険にさらす悪法が審議されています。
小泉自公政府は、会期の延長もふくめて、これらの法案の強行成立をたくらんでいます。さらに自公の与党は、憲法改悪のための国民投票法案の提出を準備し、今国会での成立をねらっています。
国民大行動は、小泉自公政権がすすめるこれらの悪政への怒りと、各分野・各層での国民的反撃を総結集して全国的に合流させ、悪法が集中する後半国会に向けた運動を、国民的な大闘争に発展させることをめざして開かれるものです。
新自由主義の政策のもとですすめられた人間らしい労働の破壊、社会保障の破壊などによる格差社会と貧困の広がりは、小泉「改革」の弊害と行き詰まりを国民の前にあきらかにしました。労働者の春闘をはじめ、医療改悪に反対する医師会などの千七百万署名など、各分野からの反撃と社会的な連帯も前進しています。
法案提出をうけた教育基本法の改悪に反対するたたかいが急速につよめられ、共謀罪法案の廃案をめざすたたかいでも幅広い共同がひろがっています。憲法改悪に反対する運動では、地域・職場の「九条の会」が五千近くに増えるなど思想・信条の違いをこえた草の根の運動が急速にひろがっています。米軍再編・強化に反対する自治体ぐるみのたたかいは、日米合意の閣議決定が先送りされるなど、政府の思惑通りにいかない事態をつくりだしています。
あらゆる運動の連帯で
小泉政権が国会で成立させようとしている一連の悪法は、いずれも、恒久平和と民主主義、基本的人権の保障など、日本国憲法の基本的な理念をくつがえすものです。それは、日本を「海外で戦争できる国」につくりかえる、憲法改悪に連動しています。だからこそ、悪法とたたかうそれぞれの運動を強めるとともに、それを総結集し、連帯して発展させることが不可欠です。
「国民大行動」を大きく成功させましょう。そして、それをバネに、国民的な大闘争を発展させることを呼びかけます。