2006年5月18日(木)「しんぶん赤旗」
医療改悪法案
国会前に座り込み
数の力の暴挙やめて
青年 全参院議員に“反対”訴え
「採決強行なんてひどい」「参院で廃案に追い込もう」―自民・公明が衆院厚生労働委員会で医療制度改悪法案を強行採決した十七日正午すぎ、国会前に詰めかけていた約三百五十人の労働者や市民から怒りと抗議の声が上がりました。
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この日午前十時。国会前で改悪を許さないと連日座り込みを続けている東京民医連で、医療関係者や患者ら約六十人が参加して十八日目の座り込みに入りました。
さらに新入職員ら二百四十人の青年が四十班に分かれて、座り込み参加者とともに全参院議員に徹底審議と法案反対を訴えて回りました。
昨日に続いて四回目の座り込みという北区の女性(70)は「みんな医者にかかれなくなる。自分の問題でもあるけど、子どもや孫たちのためにも絶対に許せません」と話しました。
午前十一時からは、国民大運動実行委員会と中央社保協、安保破棄中央実行委員会の呼びかけに集まった参加者が座り込みの輪に加わりました。
正午すぎから開かれた集会のさなかに採決強行が伝えられると、三百五十人の参加者はいっせいに立ちあがって「採決強行は許さない」「これ以上の医療負担は許さない」と抗議の唱和をあげました。
委員会から駆けつけた日本共産党の高橋千鶴子衆院議員が採決の様子を報告。「与党の数の力による強行採決の暴挙は断じて許せない」と報告すると、「そうだ」の声が上がりました。
全労連の熊谷金道議長は「まさに、金のない年寄りは早く死ねという政治で、私たちは許せない」と批判。「悪政阻止の怒りを大きく結集し、医療や教育基本法の改悪をさせず、その力で国民投票法案の国会上程を許さない流れをつくっていこう」と訴えました。
医労連、新婦人、農民連など各団体代表が「満身の怒りで抗議する。参院では必ず国民の力で廃案に追い込み、国民の命と平和を守ろう」と決意を語りました。
埼玉県新座市から駆けつけた年金暮らしの女性(80)は「医療費が増えると、安心して年もとれない。憲法改悪や教育基本法の改悪法案など、若い世代に影響する重大法案も目白押し。残念だけどあきらめず、参院で廃案に追い込むよう頑張りたい」と話していました。
この日の座り込みには日本共産党から高橋議員のほか穀田恵二、佐々木憲昭、笠井亮、塩川鉄也の各衆院議員、谷川智行参院比例代表候補が激励しました。