2006年5月16日(火)「しんぶん赤旗」
ホワイトハウス前 バラ掲げ訴え
戦争は もういやだ
「母の日」行動終わる
【ワシントン=鎌塚由美】「ノーモア・ウオー(戦争はもういやだ)」――「母の日」反戦行動でワシントンのホワイトハウス前を埋め尽くした女性たちは十四日、バラの花を高く掲げ元気に声をあげました。前日から続いていた「母の日」反戦行動は同日終了。女性たちは「戦争を終わらせるまで私たちは行動を続ける」と決意を固めあいました。
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締めくくりの集会が行われたホワイトハウス北側のラファイエット広場には、若いお母さんから車いすのおばあちゃんまで幅広い年齢層が集結しました。
臨月のおなかにピースマークを描いて三歳の娘とやってきたラリグ・チャコウディアンさん(32)=メリーランド州=は「母親になって戦争反対の思いをいっそう強くしました。二十日が予定日ですが、今日はどうしても参加したいと思って」と話しました。
ヘレン・ギルモアさん(85)は、息子のボブさん(53)に車いすを押されての参加。ボブさん夫妻とフロリダ州から車で二日間かけてやってきました。ワシントン近郊にいる孫、ひ孫を連れて四世代で参加。「地元でも平和のために行動しています」と語りました。
集会では、各地で反戦の行動を続ける女性たちがホワイトハウスに向かって「戦争を今すぐやめろ」と訴えました。
女優のスーザン・サランドンさんも舞台に立ち、イラクで息子の米兵を亡くした母親の手紙を朗読。ブッシュ大統領の妻で、二人の娘の母親であるローラさんに向けて、「(子どもが)無残な姿で戻ってきた母親の気持ちを想像してごらんなさい。クラスター爆弾や白りん弾で子どもを奪われるイラクの母親のことを想像してみなさい。苦しむ母親をうみ出さないために、この無意味な戦争をやめさせなさい」と読み上げました。
サランドンさんは自らのローラさんあての手紙も紹介。「私たちは、自分たちの子どもも、イラクの子どもも殺されることを望まない。子どもたちがイラクで人殺しをし、傷ついて帰ってくることを決して望まない。あなたも夫にそう言いなさい」と語りました。