2006年4月29日(土)「しんぶん赤旗」
アイフル110番 全国から978件
“勝手に家売られた”
深夜呼び出し強引取り立て
全国クレジット・サラ金被害者連絡協議会、アイフル被害対策全国会議などは二十八日、電話相談「アイフル(ライフ、シティズ)違法取り立て、不動産担保、過払い110番」を全国約三十カ所でいっせいに実施しました。違法取り立てで全店舗業務停止の行政処分を受けたサラ金大手「アイフル」による被害の実態調査、救済が目的で、各地で「不動産を担保にとられている」「児童扶養手当から払えといわれた」などの相談が相次ぎました。
相談は全国で九百七十八件にのぼりました。
東京・千代田区の「太陽の会」では、六十四件の電話を同会の相談員や司法書士が交代で受けました。
東京・杉並区の三十代男性は、父親がアイフルから不動産担保融資で借りて返済困難になったと相談。家族が心配して自宅の権利書を保管していたのに、知らない間に家を売却されたといい、「いきなり出ていけといわれた。アイフルのやり方は許せない」と訴えました。
「元夫がアイフルから不動産担保で借金したまま行方不明になった」(兵庫県の女性)、「債務整理したいが、家は手放したくない」(福岡県の三十代男性)など、多重債務の「おまとめローン」などとして同社がすすめる不動産担保ローンの相談が目立ちました。相談員は「担保があるとアイフルも強気に出たり、問題解決が難しくなる」と語ります。
「夜十一時に呼び出された」(横浜市の会社員男性)、「実家まできて、母が払わされた」(静岡県の自営業男性)など、強引な取り立ての被害も寄せられました。
太陽の会の本多良男さん(クレサラ被連協事務局長)は、「あらためて被害にはすさまじいものがあると感じた。不動産担保が多く、債務が高額になり、自宅を失うなど被害が深刻になるのが特徴的だ」と話しました。