2006年4月26日(水)「しんぶん赤旗」

教育基本法

自民が改悪案了承

28日閣議決定・法案提出へ


 自民党は二十五日、文部科学部会・文教制度調査会合同会議を開き、政府の教育基本法改悪案を了承、同日引き続き開かれた総務会でも了承しました。

 これを受けて政府は、二十八日に同法案を閣議決定し、国会に提出する方針を決めました。安倍晋三官房長官が記者会見で明らかにしました。

 改悪案は全十八条。教育の目標に「国を愛する態度」を盛り込んでおり、憲法が保障した内心の自由が、教育現場でいっそう侵害される危険があります。また、現行第一〇条の教育行政を改変するとともに「教育振興基本計画」の条文を新設するなど、現行法が禁じた国家権力による教育への介入を公然とすすめる内容になっています。

 十三日の与党合意から閣議決定までおよそ二週間。今国会での成立を目指し、異例の速さで法案化作業、党内手続きが進められました。愛国心や宗教的情操の涵養(かんよう)、教育行政などの表記をめぐり、自民党内からいっそう右寄りにするための“異論”が出ていましたが、了承された政府案には取り入れられていません。

 小泉純一郎首相は二十四日、武部勤幹事長に対し、「会期内に成立できるように」と指示しています。安倍官房長官も二十五日の会見で「政府としては会期延長は考えていない。限られた会期の中で成立に向けて全力を挙げていきたい」と、会期内成立に努める考えを示しました。自民、公明両党は、開会できる曜日が限られる常任委員会では審議日程が窮屈になるため、衆院に連日でも審議できる特別委員会を設置するかまえです。

公明党も了承

 公明党は二十五日の政調全体会議で、教育基本法改悪案を了承しました。


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