2006年4月24日(月)「しんぶん赤旗」

市長に井原氏当選

米艦載機移転ノー示す

岩国

　米空母艦載機の岩国移転問題が最大の争点となった山口県岩国市と周辺七町村の合併（三月二十日）に伴う岩国市長選挙が二十三日投開票され、移転の白紙撤回を求める旧岩国市長の井原勝介氏（５５）＝無所属＝が当選しました。米軍再編に影響を与えることは必至です。

　井原氏は艦載機移転を問う住民投票（三月十二日）で投票数の九割近くが「反対」という結果をうけ、移転撤回を求め国と粘り強く交渉する姿勢を鮮明に選挙戦をたたかいました。日本共産党山口県委員会、同東部地区委員会は「移転反対」の一点で井原氏を自主的に支援しました。

　自民党山口県連が推薦した無所属の味村太郎氏（３８）＝会社社長＝は艦載機移転を受け入れ、国からの援助で地域振興をと訴えました。自民党から安倍晋三官房長官をはじめ多数の国会議員が応援に入っていました。

　当選確実の報を受けた井原氏は集まった支援者を前に事務所前につくられた舞台で会見。住民投票に続き、「選挙で市民の意思を問うたわけですから、この結果はさらに重い。この市民の意思、民意をふまえてしっかりと新しい市の方針を決めていきたい」と話し、国に市民の声を重く受け止めるよう求めました。