2006年4月19日(水)「しんぶん赤旗」
滑走路2本
同時使用の危険
沖縄新基地で赤嶺議員追及 防衛庁長官も示唆
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防衛庁と沖縄県名護市が、滑走路二本で合意した米海兵隊キャンプ・シュワブ沿岸部(同市)への新基地建設について、日本共産党の赤嶺政賢議員は十八日、衆院安保委員会で、米軍ヘリが滑走路二本を同時使用する危険性を告発しました。
「移設」元の米海兵隊普天間基地(宜野湾市)も、日米両政府がこれまで押しつけてきた従来の新基地計画(海上ヘリポート案、辺野古沖案、沿岸案)のいずれも、滑走路は一本でした。
しかし、今回の合意案では、海側と陸側にV字形に滑走路を建設する計画になっています。
赤嶺氏は、二本の滑走路の同時使用はあるのかとただしました。
額賀福志郎防衛庁長官は「米国側とはメーン(陸側)を中心に使うということで話し合いをしている」と答弁。二本同時使用については「危険性が増す」としつつも「そういう運用については、これからきっちりと(米側と)協議して決める」と述べ、同時使用しないという根拠を示せませんでした。
滑走路二本を同時使用することになれば、これまでの新基地案にもない基地強化が図られることになります。
また、赤嶺氏が米国がアジア太平洋地域に軍事介入した事態=「周辺事態」でも、メーンとされる陸側の滑走路しか使わないのかとただしたのに対し、額賀長官は「そのときになって判断する」と述べ、滑走路二本の使用を示唆しました。
赤嶺氏は「七―八割の県民は今度の計画に反対だ。(県民世論に逆らう)この案は必ず失敗する」と指摘しました。