2006年4月18日(火)「しんぶん赤旗」
エアコン
日本の小中校は6%
米軍の学校 「思いやり予算」で完備
小林議員ただす
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「思いやり予算」で米軍の小中高校にはほぼ100%エアコンを設置しているのに、日本の小中学校では6%しかエアコンがない―。日本共産党の小林みえこ議員は十七日の参院決算委員会で、米軍に大盤振る舞いの逆立ちをただし、「思いやり予算」を削減して子どもに良好な教育環境を整えるよう求めました。
日本政府が負担する在日米軍の駐留にかかわる「思いやり予算」は年間二千三百二十六億円(二〇〇六年度)。一九七八―〇六年度の予算累計では五兆二百六十九億円(契約ベース)にのぼります。当初は負担しなかった光熱水費や訓練移転費など、年々日本側の負担が増えました。
小林氏は、米軍の小中高校でエアコン設備の学校がほぼ100%(青森・三沢基地除く)であることを確認。これに対し、日本の小中学校の普通教室では6・2%、特別教室で17・3%しか設置していないことについて見解をただしました。
谷垣禎一財務相は「子どもの学ぶ環境を整えるのは大事だ。国の補助を活用して早期に整備すべきだ」と答弁しました。
全国の小中学校でエアコン未設置の普通教室にすべて設置すると、費用は約三千七百三十億円となります。小林氏は「夏休み前など室内が高温になり子どもの体調に影響を与える。最善の環境で勉強できるよう条件整備するのは政治の仕事だ」とのべ、「思いやり予算」削減で財源確保を検討するよう主張しました。
谷垣財務相は「在日米軍駐留経費負担は引き続ききちっと精査して効率化していきたい」と答弁しました。