2006年4月17日(月)「しんぶん赤旗」
「安全いつも念頭に」
事故から1年 青年シンポ
福知山線脱線
穀田議員が報告
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JR福知山線脱線事故から一年を前にした十六日午後、大阪市内で「問われるJRの安全! 鉄道の安全を考える青年シンポジウム」が開かれました。青年たちでつくる同シンポジウム実行委員会の主催です。
報告したJR西日本大阪電車区運転士の青木達夫さんは、事故の背景を明らかにしながら「『余裕時分』や保安装置に一定の改善は図られたが、運転士、車掌、現場社員の労働条件は置き去りにされている」と指摘。JR西の課題として、最新の保安装置の導入、人減らしに歯止めをかけることを提起しました。
日本共産党の穀田恵二国対委員長・衆院議員は(1)事故は防げなかったのか(2)事故の背景に何があったか(3)JRは変わったか―について多くの事実を示して解明。「日本共産党の立場」として、「政治の責任」の重大さを指摘し、「鉄道に限らず、空でも海でも深刻な事態が起きている。そこに共通する問題として、事故の兆候、重大因子を大事にし、掘り下げる必要がある」と提起しました。また「安全確保には労働組合を大切にし、差別をせず、自由にものがいえる明るい職場がかかせない」と力説しました。
質疑で「利用者としてどうしたらいいのか」との問いに、穀田氏は「たとえばJRが安全性向上計画を出しているが、事実はどうなっているのかを知り、それを知らせていくことが大切ではないか」と話しました。
参加した天王寺車掌区の車掌(22)は「穀田さんが労働組合が大切や、いわれたのが、涙がでるほどうれしかった。会社は現場の声になかなか耳を貸さないが、利用者の安全をいつも頭において仕事をしたい」と話します。
京橋電車区の運転士(24)は「みんなJRを見捨てていない、JRの安全を願っていることがよくわかった。安全な鉄道をつくるためにがんばらなあかんと思った」と感想をのべました。