2006年4月14日(金)「しんぶん赤旗」
伊次期首相が外交方針
多国間協調を重視
「イラクから撤兵」
【パリ=浅田信幸】イタリアの総選挙で勝利した中道左派連合ユニオンの指導者ロマーノ・プローディ氏は十三日付仏紙ルモンドに寄稿し、イラク戦争反対、多国間協調を重視する外交方針の基本を示しました。ユニオンは上下両院で過半数の議席を獲得し、プローディ氏は五月後半以降に首相に指名されることが確実視されています。
「イタリアは前進に向けて再出発しなければならない」と題された寄稿文は、まず新政権の外交政策上の目的を「世界の問題へのイタリアの積極的参加を回復する」ことにあると指摘しています。
イラク戦争については「不正で正当化できないものであった」とし、「戦争はテロを封じ込めるどころか、それを激化させるのに貢献しただけだ」と批判。「バグダッドの正統政府との合意に基づいてわが軍隊を撤退させ、再建を援助する民間部隊を派遣する」との方針を示しています。
同氏は「強力で統一した欧州」を重要課題に掲げて「米国との強固な同盟」を提唱。世界の諸問題への関与については、「多国間の協調したアプローチ」「多国間主義」を強調しています。